雪だるまと人形

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ある冬の日、山の中にある小さな家に住む女の子が、庭に雪だるまを作りました。

雪だるまは大きな目と鼻と口を持ち、女の子のお気に入りのマフラーと帽子をかぶっていました。

 

 

 

女の子は雪だるまに「あなたの名前はユキちゃんね」と言って、優しく抱きしめました。

雪だるまは女の子の温かさと愛情に感動しましたが、何も言えませんでした。

その夜、女の子は雪だるまのそばに置いてあった人形を持って家に入りました。


人形は女の子のおばあさんからもらったもので、長い髪と青い目と赤いドレスをしていました。


女の子は人形に「あなたの名前はアンナちゃんね」と言って、ベッドに添い寝しました。

人形は女の子の優しさと可愛らしさに感謝しましたが、何も言えませんでした。

 

翌朝、女の子は雪だるまに会いに庭に出ました。


雪だるまは女の子を見ると、とても嬉しくなりました。


女の子は雪だるまに「今日は一緒に遊ぼうね」と言って、人形を雪だるまの手に渡しました。

 


雪だるまは人形を見ると、とても驚きました。人形は雪だるまを見ると、とても恥ずかしくなりました。

 

二人は互いに目を合わせることができませんでした。

女の子は雪だるまと人形を連れて、雪の中を歩いたり、雪合戦をしたり、雪の結晶を見たりしました。


女の子はとても楽しそうに笑っていましたが、雪だるまと人形はどちらも心配していました。


雪だるまは自分が溶けてしまうのではないかと思いました。


人形は自分が壊れてしまうのではないかと思いました


二人は女の子に言いたいことがたくさんありましたが、何も言えませんでした。


夕方になって、女の子は雪だるまと人形を庭に戻しました。

 

雪だるまは女の子に「ありがとう」と言いたかったです。


人形は女の子に「さようなら」と言いたかったです。

しかし、二人は女の子に「また明日ね」と言われると、ただうなずくことしかできませんでした。

その夜、雪だるまと人形は星空の下で向かい合って座りました。


雪だるまは人形に「あなたはとてもきれいです」と言いました。


人形は雪だるまに「あなたはとてもやさしいです」と言いました。


二人は互いに好きになりましたが、それを伝えることができませんでした。

翌朝、女の子は雪だるまと人形に会いに庭に出ましたが、そこには二人の姿はありませんでした。


雪だるまは夜の間に溶けてしまいました。


人形は雪だるまと一緒にいたいと思って、雪の中に埋まってしまいました。


女の子は二人を探しましたが、見つけることができませんでした。

 

 


女の子はとても悲しくなりましたが、何も言えませんでした。

雪だるまと人形は二度と会うことはありませんでしたが、二人はずっとお互いを想い続けました。


二人は幸せになりたかったですが、それを叶えることができませんでした。